念願のオーストラリアでワーホリLIFE!

念願のオーストラリアでワーホリLIFE🌊

【2019年9月27日ワーホリSTART】オーストラリアでの日々を日記として書き留めていこうとおもいます。

「育む人」つるかめ助産院 著 小川糸 #2

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小川糸さんの『つるかめ助産院』。ずっと気になっていてようやく読む事ができました。

まず小川糸さんの本を知ったきっかけが、オーストラリアでファーム生活をしていた時に出会った中国人の友人からおすすめされたから。
「彼女の本は心が暖かくなるの。」と教えてくれ、そこから私も読むようになりました。
こうやって国籍関係無く本を紹介し合えるのってすごく嬉しいし、逆にわたしも日本以外の本に興味を持ち始めるきかっけとなりました。

小川糸
1973年生まれ。デビュー作「食堂かたつむり」(2008年)
作品は英語、韓国語、中国語、フランス語、スペイン語、イタリア語など様々な言語に翻訳され、出版されている。
食堂かたつむり」は2010年に映画化、つるかめ助産院」は2012年にNHKでテレビドラマ化された。

あらすじ
ある日突然失踪してしまった夫(小野寺くん)。小野寺君との思い出のハートの形をした島に彼を捜しにいく主人公(マリア)。
彼を見つけることができない中でつるかめ助産院の先生に出会い、妊娠していることを告げられる。
島の人や自然とふれあう内にネガティブなマリアが徐々に自分の過去と向き合うようになり少しずつ変わっていく物語。
赤ちゃんが生まれてくるまでの過程とその奇跡、人間を含めたすべての物が生まれてきた意味とは?


感想

この小説に出てくるハートの島は架空のものではあるが、沖縄の離島「黒島」を思い出させる一冊でした。
大学時代に沖縄が大好きになったわたしは、何度か離島の島に訪れたことがある。
助産師さんに出会ったことはないし、育む人になったこともないがあの島の景色を思い出して再び島での暮らしに憧れた。
島で生活をした経験がないわたしにとっては島特有の不便そうな部分でさえ魅力に感じてしまう。

このつるかめ助産院の先生にはたくさんの素敵な考え方を教えてもらった。2点紹介させてください。

・地球からもらったものは地球に戻す。
こういった考え方があれば買うものはできるだけ自然に近いものが良いと考えるだろうし、
今までゴミ箱に捨てることしか考えられなかった物に対して自然に戻してあげようと思えるかもしれない。
これはもちろんどこででもできるわけじゃない。バナナを食べた後にその皮がいくら自然のものでも道路に捨てればそれはただのゴミになる。
つまり、そういった考え方を持つ事で自然や地球に感謝できることが素敵だなって感じたのです。

・あなたにもおへそがあるじゃない。
十月十日、あなたがお母さんのお腹の中に入って守られていた証。

誰もがお母さんのお腹から生まれてくるのにも関わらず、私たちはそのことを忘れがち。
わたしはこの世に生まれてしまってからお母さんという人は初めからお母さんで、自分がお腹の中で守られていたなんておもえないのです。
なんなら母に対してどうしようもない負の感情を抱いたことは数えきれないほどあり、分かり合えないことも未だにあります。
しかし、自分が幸せと感じた瞬間があるということは、私をこの世に生んでくれたから持てる感覚なんですよね。
色んな母と子の関係があるとおもいます。でも同じなのはどんな母親のもとでも私たちはお腹の中で育まれていたということ。
捨て子や虐待といった現実がある中で、この言葉を綺麗にまとめることはとても難しいのですが。
私は妊娠経験が無いので、どれだけ幸せで大変なものなのか想像がつきませんがいつか分かる日がくればまたこの本を読みたい。


丁寧に生きるって最近よく耳にする言葉で、わたしもできるだけそういった生活を送りたいとおもう一人です。

コンビニのご飯は確かに美味しいけど、誰が作っていてどんなものが入っているのかわからない。
朝起きてすぐに全然知らない人のSNSを見て素敵だなといいねを押す。でも私自身はパジャマのままベッドの上でだらだら。

これって当たり前のようにしていたけどなんだか不思議なことだと読み終わったあとに感じました。

小川糸さんの本にはたくさんの美味しそうなごはんが登場します。
これに関しては色んな考え方があるかもしれないけど、
誰かに淹れてもらったコーヒーはすごく美味しいとわたしはおもう。
普通の白ご飯も美味しいけど、わざわざ自分のためにおにぎりを作って食べるというあの過程もすき。



ではまた!